2013年 当方的展覧会ベスト10+2(Appendix)

 ――この二つは当方も作品制作以外のところでちょいちょい関わったので、一応別枠で



・Jimin Chun+川村元紀「ハルトシュラ mental sketch modified」展(CAS)
 詳細は該当記事(http://d.hatena.ne.jp/atashika_ymyh/20130628/1372417699)参照。

 ……で終わってしまうのもアレなのでもう少し続けると、関西においてはインスタレーションがどうもヌルい表現の代名詞みたいに扱われていた感があった中、川村氏の持つ物と物との関係性への鋭敏な意識と、それを出力(?)する際に出てくるエッジの効いたセンスが導入されたことは、それ自体なかなかインパクトのある出来事だったと言えるかもしれない。あと、やはり、「棚は作品じゃない」という氏の超発言。



北加賀屋クロッシングMOBILIS IN MOBILI展(コーポ北加賀屋
※出展作家:梅沢和木 河西遼 川村元紀 高橋大輔 武田雄介 二艘木洋行 百頭たけし 三輪彩子 百瀬文 吉田晋之介/長谷川新(チーフキュレーター)
 明らかに六本木クロッシングを意識した上で茶化したとおぼしき展覧会タイトルとは裏腹に、80年代生まれの作家に広がる多様性と、それらが各作家の主観を超えたレベルで錯綜した結果として一つの「現在性」のごときものに収斂していることとが同時に見渡せる稀有な機会となったわけで。あと、個人的には、関東の現代美術鑑賞界隈において最近しばしばその名が上がっていた高橋大輔氏や百瀬文女史の作品に初めて接することができたのが、大きな収穫だった。